今日の大型犬の火葬は、オスのラブラドールちゃん23キロの立会火葬でした。
車の後ろ席に寝かせていらっしゃいました。
お客様に手伝ってもらって霊園のトレーに載せて礼拝所へお運びです。
申し込みの時に分ったのですが、この子は18歳11ヶ月のラブラドールちゃんです。
19歳の真っ黒なジョイちゃんが最長寿のラブラドールちゃんです。この子は真っ黒ならラブラドールちゃんでしたが、今回のレックスちゃんはイエローのラブラドールちゃんです。
昨日お亡くなりになったと言っていましたが、右足に大きな腫瘍で腫れた塊が痛々そうに見えます。寝かせる時に足は伸びたままだったので、お客様に断りを言ってから足を曲げてやりました。
「硬くて曲がらなかったんですが、曲がるんですね。」とお客様は感心していました。私達はいつも遣っているので「チョッとしたコツを覚えればすぐ出来るんですよ。」
右足の太ももの所が腫瘍で可愛そうだったのでお布団を掛けて遣ってからお葬式です。
お客様に「お経を読んで宜しいですか？」と確認してからはじめることにしています。お客様に依っては読んで欲しくないお客様もいらっいます。
今回のお客様は、すぐに「お願いします。」と言っていました。また「お経も読んでくれるんだ。」とビックリした声も聞こえました。
皆さんお数珠を用意していて、お経を上げ始めるとお数珠をハンドバックから出して皆さん手に巻いて拝んでいます。
お葬儀も終わり、火葬炉にトレーに載せたまま運んで貰いました。
23キロのラブラドールは、大きい方の大型犬ではありませんが、最近大型犬の火葬が久しぶりだったので大きく感じます。
火葬炉でお別れして出棺です。
大型犬の火葬は他の場所ですることにして、このペット霊園内ではしない事にしています。廻りのご近所の皆さんに配慮してそうしているのです。
火葬時間は、80分で完了しました。
火葬したお骨は、真っ白でした。でも腫瘍が外から見えていた右太ももの所は青い色の燃えカスが残っていました。
この青い色の燃えカスは、腫れているのが外から見て分る時に良くある燃えカスです。その脇に腫瘍の特徴の茶黒い色の燃えカスの塊も残っていました。
これが、腫瘍の芯の所でしょうね。
7センチもある大きな腫れて出っ張った塊が火葬前に見受けられましたが、その腫瘍そのものでしょうね。
お客様も、頷いて聞いています。
肺と肝臓にも茶黒い小さな塊がありました。「これも腫瘍ですよ。」と言うと「お医者様も『肺などに色いろ転移している。』と言っていましたから。」と。
お骨上げは、まず橋渡しをしてから行っています。これは、「早く天国に行ってください。」と言う意味があるそうです。
この子の仙骨は割れていました。
仙骨が割れた子は、殆ど動けない子です。お客様に「動けなかったでしょう？」と聞くと「はい。」とお答えいただきました。
6寸の骨壷にいっぱいでした。
ヤッパリ18歳11ヶ月も生きられるラブラドールちゃんです。お骨も確りとして強い子だったとお骨の大きさを見れは分ります。
腫瘍も一杯ありましたが、18歳11ヶ月も長生きした子です。
老犬になってからの腫瘍は、この子のように自然に任せていた方が長生きするみたいです。
老犬になると腫瘍も発育しないですから。
お骨自体を見ると、この子は腫瘍もいっぱいありましたが、火葬した後のお骨は完全な老衰の状態のお骨でした。
お客様のその事を説明すると「ああ良かった。」「天寿を全うしたのですね。」とホッと下お顔でこちらを見ていらっしゃいました。
老衰のお骨は、火葬炉に敷いてある網にお骨自体がくっ付いていないのです。これは骨髄液が無くなってしまっているからなのでしょうね。
お骨自体も枯れてしまって本当に天寿を全うした体だと思います。
今回の、イエローのラブラドールちゃんはこうして火葬もお骨上げも終了いたしました。飼い主の皆様も天寿を全うしたお骨に納得して清々しい気持ちでお帰りになることが出来たようです。
でも、凄い長寿のラブラドールちゃんを火葬させていただき大変光栄に思っています。
長寿だったラブラドールちゃんに衷心よりお祈りいたします。
